お互いを「自己の見解を述べられる数少ない学者」と認めた二人が交わす往復書簡。
両者ともに脳の病に倒れ、重度の障害者となる。
病に倒れ沢山の細胞を失ったことで、
より「自己」(多田氏)と「われ」(鶴見氏)
というものについて免疫学者と社会学者という立場で、
自然科学と社会科学という方法を用いて
議論を進めていく。
同じ病に倒れたからこその
お互いの心遣いに感動するし、
両者が時間をかけて考えだした見解にうなってしまう。
身体の不自由を前と同じ思考能力をもった
自分がすべて知ったうえで受け入れなくてはいけない。
その苦悩を乗り越えた上で交わされる
知識交流。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
詩集・書簡集
- 感想投稿日 : 2010年1月10日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2010年1月10日
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