未来の人型人口知生体と卑弥呼、敵は古代神話に出てくるような物の怪。
この取り合わせが、作者の発明。
きわめて“ひと”に近い人口知生体が、二度と自分の過ごした時代には戻れない宿命を帯びて、人類の滅亡を救うべく、歴史をさかのぼる。
時間SFとしては定石のストーリーであるが、滅亡させようとする勢力の理由と、滅亡してしまう理由が、現代の我々への警鐘であることにポイントがある。
敵である「増殖型戦闘機械」群との戦闘がその時代ごとに違ってきて、ついに決戦となった邪馬台国の地の戦いの描写はとても迫力があった。
短いページ数のなかで、壮大なスケールを感じることができた。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
SF小説
- 感想投稿日 : 2022年11月19日
- 読了日 : 2022年11月14日
- 本棚登録日 : 2022年9月1日
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