剣と魔法と140歳の歳の差カップルの物語、いよいよ大団円の最終巻。
宿敵魔女との戦いはたっぷり楽しませてもらった。ラスボスとの戦いなので、作戦が予想通り行かないのは当たり前。パーティがレベル90くらいで、魔女は100という状況かな。全員がそれぞれ必殺技を繰り広げつつ、あと一歩のところで届かない。しかも持久戦になるほど不利になる。それでもララたちは最後まで心折れず闘いぬき、とうとう救いの手「大賢者バビロン」が現れた。(正直、これはちょっとチートだなと思ったが)そして最強の切り札、グールを使う(これは予想通り)。でも魔女のとどめを刺すことかなわず、最後の一手は「わしといっしょに死んでくれるか、バビロン?」というララの台詞が表すもの。もっとも、心臓を貫いたとしても、ララの側には瀕死の重症をも治せるグールがついているわけだから、それもチートだね。
命をかけた戦いのあとはお約束の大団円。裏表紙にあるイラストそのまんま。
それにしても楽しい物語だった。悲惨な事件、悲しい出来事はいくつも散りばめられているのだが、もう作者の軸足が「世界は美しい」に置かれているものだから、豊かな自然の描写、強く前を向いて生きる人々、美味しそうな食べ物(!)が大量に書かれていて、戦いの旅も全然つらくなかったという。この読後感はジョジョの第三部に似てる。
本当は番外編として、ララとバビロンのその後の話が読んでみたかったのだが、それももう叶わないのだな……。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
児童文学
- 感想投稿日 : 2015年1月15日
- 読了日 : 2015年1月15日
- 本棚登録日 : 2015年1月15日
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