BRAIN VALLEY 下 (角川文庫 せ 4-2)

著者 :
  • KADOKAWA (2000年12月1日発売)
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本棚登録 : 344
感想 : 21
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 臨死体験もアブダクション(宇宙人に誘拐された人たち)も脳の疾患である。同様に神を見た、声を聞いたというのは全て幻覚なのである。神を見る能力は進化の過程でヒトが獲得した能力にちがいない。神を見るものが進化競争を勝ち抜き、ヒトという種族の生き残り戦略に有利に働いたということなのだ(P352参照)

 では、なぜヒトの生き残り戦略に神が必要なのか?という疑問がのこる。神がいなければ宗教紛争はなくなるが、あの世がなければ現世の快楽ばかりを追い求めることになりかねない。資本主義社会とはあの世を否定することで成り立っている社会なのかもしれない。あの世を否定して神を信じている国(アメリカ、欧州など)の在り方に疑問をもつ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 大衆娯楽小説
感想投稿日 : 2015年8月27日
読了日 : 2015年8月12日
本棚登録日 : 2015年8月12日

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