人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊 (文春新書)

著者 :
  • 文藝春秋 (2016年7月20日発売)
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感想 : 15
4

この本、超面白いわ!
世間では「AIの進化で人間の仕事が奪われる」とよく言われている。
何となくそれらについては、想像が出来る。
工場での製造ラインなんかも、ドンドン機械化されていくだろう。
自動運転が主流になれば、ドライバーは置き換わる。
銀行の窓口やレストランのウェイターだって、Pepperで確かに十分だろう。
問題はそこから。
それらによって、社会はどう変わっていくのか?
経済の仕組みはどう変わっていくのか?
人間の1割しか職につけない未来で、お金の流れってどうなるのだろうか?
そんな未来で国家はどうしていくべきか?

ここまで説得力ある未来国家への指南をした書があったか?
AI系の本とか好きで読んでいるが、この本は説得力あるわー。
何より単純な未来予想をしているだけではない点。
ちゃんと結論まで書いている点がスゴイ!
~~~~~~~~~
過去はこうだったでしょ?
こういう仕組みだったでしょ?
その流れから現代はこうなっているでしょ?
それでAIによってこう変わることは予想されているのでしょ?
だったら、社会はこうしていくべきではないの?
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ちゃんと過去を掘り下げている点が説得力を増しているのですよね。
産業革命期以後の歴史から分かりやすく説明してくれている。
経済学部出身者はみんなこういう勉強していたのか?
私の「産業革命」のイメージは中学校教科書レベルだったから「その奥深さ」「それによって社会(特に経済)がどうやって進歩していったのか?」なんてそこまで理解してなかったわ。
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「蒸気機関」
→「内燃機関」
→「電気モーター」
→「コンピュータ」
→「インターネット」
→「未来(AI・IoT)」
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流れで考えると確かに見えてくる。
これは絶対に今読んだ方がいい1冊。
さて、そういう未来が訪れるとして、あなたはどうする?
仕事したい?仕事しないでAIに仕事させて暮らしたい?
果たして受身でいいのか?
自分で自分の人生を決めてみたらどうだろうか?
そんな事を改めて考えてしまった。
(2016/09/12)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年10月25日
読了日 : 2016年9月12日
本棚登録日 : 2020年10月25日

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