著者の池内さんは、長年、中東地域の政治や、
イスラームの政治思想を研究をされていて、、
なんて風に書くと、一見とっつきにくい感じですが、
非常にわかりやすく、丁寧にまとめられています。
当初、池袋のジュンク堂で探していたのですが、
新書にしては珍しく売り切れていて、地元で発見しました。
そういった意味では、ちょうど時節に合致しているのかなと。
その内容は、第1次大戦後の秩序形成からイラン革命、
湾岸戦争、9.11テロ、そして「アラブの春」。
この辺りをざっと俯瞰しながら、
イスラーム社会の質の変容をまとめられています。
キーワードは“グローバル・ジハード”、
明確な指導者を持たない拡がり、とはなるほどと。
興味深かったのは、こちらと前後して読んでいた、
『新・戦争論』や『賢者の戦略』とシンクロしている点。
アンダーソンの言う“遠隔地ナショナリズム”とも関連する、
“新しい国家”のカタチなのか、どうか。
ん、個人的には“イスラーム法学”が、
次のキーワードとして、気になっています。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
政治
- 感想投稿日 : 2015年2月4日
- 読了日 : 2015年2月3日
- 本棚登録日 : 2015年1月21日
みんなの感想をみる