復興の精神 (新潮新書 422)

  • 新潮社 (2011年6月9日発売)
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感想 : 29
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東日本大震災から1年4ヶ月が経った。震災直後は、関東に住む人間も、東北の痛みを分かち合い、譲り合って生きているように見えた。しかし、いまその風潮はなくなり、震災前と同じような風潮になっているのではないか。そんな疑問からこの本を読んだ。
この本は震災から3ヶ月後に出版された。茂木健一郎、養老孟司など9人が、当時の気持ちと復興に必要な精神性を述べている。
共通しているのは、私たち日本人が今までの概念を変えなければならないと主張している点だ。今まで、私たちは利便性を求め、経済を最優先し、進んできた。その結果が福島原発の事故につながっている。
未曾有の大震災を粛々と受け止め、譲り合い、分かち合う日本人の精神は素晴らしい。しかし、贅沢を望み、豊かな暮らしを望み続けてきた煩悩を転換することが求められている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 潮流
感想投稿日 : 2012年7月22日
読了日 : 2012年7月22日
本棚登録日 : 2012年7月22日

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