やや農協悪玉論の一方的な立場に立ち過ぎているきらいがあるが、新聞社らしくデータに立脚した現実的な分析と取材に基づく生々しいストーリーは読みごたえがあった。
欲を言えば農協サイドの視点からの反論も加えて、バランスよく構成して欲しかった。例えば生乳の流通改革ではホクレンが一方的に旧態依然のダメ組織のように描かれているが、その存在理由には長い歴史の中で築かれた彼らなりの合理性もあるように思われる。こういう議論では0か100の極端な善悪二分論に陥りがちだが、現実はそれほど単純ではないはずだ。
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カテゴリ:
社会時事
- 感想投稿日 : 2018年12月22日
- 読了日 : 2018年12月22日
- 本棚登録日 : 2018年11月20日
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