現代社会の理論: 情報化・消費化社会の現在と未来 (岩波新書 新赤版 465)

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  • 岩波書店 (1996年10月21日発売)
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学校の指定図書で読みました。

資本主義社会システムの、資源の限界。
北と南の貧困問題に、地球環境の破壊問題。

この限界問題の解決に、
著者は「情報化・消費化社会」を見出す。
「「情報は無限であり、誰にも収奪されるものではなく、
誰をも収奪するものではない」」

この著書はもう10年以上も前のモノ。
現代はすでに「情報化・消費者社会」といえる。
だが、それで南北の貧困問題や
地球環境問題が解決されたかと思えば、されていない。
むしろ10年前よりもひどくなっているだろう。

情報化・消費化社会がわたしたちにもたらしたものは
著書の言う、本当の心の豊かさなどではなく、
反対に貪欲さ、心の貧しさだろう。
わたしたちの欲望は無限であるが、その無限を満たしてくれるものなどない。
それでも欲を捨てられないわたしたち。
情報化・消費化社会になっても、何も変わりはしない。
この地球の資源がなくなっても、
わたしたち人間は、今度は違う星の資源を求めるかもしれない。

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カテゴリ: テキスト
感想投稿日 : 2006年5月2日
本棚登録日 : 2006年5月2日

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