暑い夏に読むのがピッタリではある。
津原泰水さんと言えば私の中では『ブラバン』なので、少々意外でもあった。怪奇な連作小説集。
饒舌でありながら簡潔な表現。幻想的でありながら現実的な感覚。『反曲隧道』から『水牛群』まで全8編所収。
どれも異世界へいざなってくれる。
『ケルベロス』の最後の一行「おれは慟哭した。」この一行に万感の思いを感じ泣いた。
最後の『水牛群』なんかは、暑さのせいで眠れなかった翌日の夜、頭痛のひどい状態で読んでいたので、まるで、自分自身の頭の中の出来事のようにも思えてしまった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2020年8月29日
- 読了日 : 2020年8月28日
- 本棚登録日 : 2020年8月25日
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