心がわり 狸穴あいあい坂 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2015年12月17日発売)
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感想 : 6

かなわぬ恋、結寿と道三郎は、それぞれの道を歩み始める。小山田家の嫁として結寿は…。

シリーズ三作目。
悪者など、どこにもいない。

登場人物は、お互いを思いやり、我を抑えて生きていく。

この時代の生き方、そして、武家の生き方だと言ってしまえば、
そうなのだが。

町方と火盗改め。
相容れぬ家に生まれた二人が、その思いをかなえることはない。

結寿は小山田家へ、道三郎は新しい妻を迎え、二人の人生は、
交わることもなく、それぞれの道へ。

結寿は小山田家の嫁として励むうち、夫、万之助の優しい人柄に触れ、
次第に心を寄せていく。

波風の立たない展開に、多少、歯がゆいところもあるが、
これはこれでいいのかもしれないと、納得する。

ただ、新刊、「嫁ぐ日」が出ているのだが、
その紹介文を読むと、一波乱ありそうで、穏やかではない…。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 時代小説
感想投稿日 : 2023年12月3日
読了日 : -
本棚登録日 : 2023年12月3日

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