ジャッジメント (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社 (2016年6月15日発売)
3.96
  • (15)
  • (16)
  • (13)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 141
感想 : 19

かつての高校野球部の仲間が、殺人犯に。無実を信じる、元チームメートの駆け出し弁護士が、奔走する。

青春時代の仲間たち、そして、大人になってからの邂逅。

こういうシチュエーションは、多いが、
青春の爽やかさを残しつつ、法廷ものの駆け引きなどが楽しめて、
なかなか、面白かった。

主人公は、駆け出し弁護士の中垣。

プロ野球チームの監督が殺害され、
その犯人として、同じチームで、監督から戦力外通告を受けていた
ピッチャーの宇土が逮捕される。

中垣と宇土は、弱小高校野球部のチームメイトで、
宇土はエースとして、甲子園を目指す逸材、
一方の中垣は、控え投手だった。

中垣と宇土の間には、複雑な因縁があるのだが、
無実を訴える宇土を信じて、中垣は弁護を引き受ける。

だが、公判が始まる前に、宇土と監督が
会っていたところを見たという目撃者が現れる。

宇土は、監督と会ったのは午後十一時で、すぐに別れたと主張。
目撃証言は、二人を見たのは、事件が発生した時間に近い、
午前一時だというもの。

中垣は、その証言を崩して、宇土の無実を証明できるのか。

この作家さんの、「エンマさま」シリーズなどとは、一味違った作品で、
新鮮だった。

中垣が、いい人過ぎるという感じを受けたが、
かつての仲間たちの、大人になっても変わらない爽やかな友情と共に、
謎解きの面白さもあり、一気に読んだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2023年11月28日
読了日 : -
本棚登録日 : 2023年11月28日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする