せどり男爵数奇譚 (ちくま文庫 か 33-1)

著者 :
  • 筑摩書房 (2000年6月7日発売)
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本棚登録 : 952
感想 : 110
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古書にまつわる話。せどりとは背取り、古書を安く仕入れて高く売る手法のこと。(販売組合?にその名が由来があるとか)。和本には、背に書名が書いていないので、当てはまらない。セドリー・カクテルなるものがでてくる。
オール読物に連載されたものをまとめた。1から6月に連載され季節と麻雀役を組み合わせた題名は面白い。

1色模様一気通貫
和本、浮世絵との出会いがある。一冊の本を入手するためにには、童貞をささげる?
2半狂乱三色同順
「ふらんす物語」発禁本、3冊、蔵書表には謎が
3春朧夜嶺上開花
韓国に古書を求めに行くが、ない。コインを縁として、古書を譲り受け
4桜満開十三不塔
米国の愛書家、フォリオ(シェークスピア)
5五月晴九連宝燈
盗書狂(ビスリオクレプト)キリスト教関連の本
6水無月十三幺九
装丁、人体を用いるという奇抜な発想

戦後のどさくさ⇒高度経済成長期ならではできたこと。物欲に見せられた道楽の話である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史文化
感想投稿日 : 2013年7月6日
読了日 : 2012年12月20日
本棚登録日 : 2012年12月17日

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