公務員改革を標榜し、「霞が関は人材の墓場」と言ってはばからない著者。一時ずいぶん話題になったと思うが、下村健一氏の次は、官僚側からの視点ってことで本書を手に取る。
民主党は「官僚を排除すること」が政治主導だとはき違えた。政治家は方針を示し、決断をし、責任を取る。一方、官僚は手足となってそれを支え、実行する。本来、政治家と官僚はライバルではないはずだ。
つぶれそうな企業を補助金で助けることは、結局業界全体のためにならない。つぶれそうな企業は従業員の賃金をカットするばかりか、利益ゼロのダンピングで食いつなごうとする。だが、もしそういう会社がつぶれたら、そのときは相当数の従業員をこちらで雇えるし、全体としての生産性も高くなる。日本が新陳代謝による生産性向上が非常に低いのも、このような間違った中小企業支援に起因する。
あと、産総研(電総研)のプール金問題を暴いたのがこの人だったとか。
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カテゴリ:
図書館
- 感想投稿日 : 2013年7月23日
- 読了日 : 2013年7月23日
- 本棚登録日 : 2013年7月21日
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