官僚の責任 (PHP新書 745)

著者 :
  • PHP研究所 (2011年7月16日発売)
3.50
  • (100)
  • (259)
  • (316)
  • (64)
  • (11)
本棚登録 : 1901
感想 : 325

公務員改革を標榜し、「霞が関は人材の墓場」と言ってはばからない著者。一時ずいぶん話題になったと思うが、下村健一氏の次は、官僚側からの視点ってことで本書を手に取る。
民主党は「官僚を排除すること」が政治主導だとはき違えた。政治家は方針を示し、決断をし、責任を取る。一方、官僚は手足となってそれを支え、実行する。本来、政治家と官僚はライバルではないはずだ。
つぶれそうな企業を補助金で助けることは、結局業界全体のためにならない。つぶれそうな企業は従業員の賃金をカットするばかりか、利益ゼロのダンピングで食いつなごうとする。だが、もしそういう会社がつぶれたら、そのときは相当数の従業員をこちらで雇えるし、全体としての生産性も高くなる。日本が新陳代謝による生産性向上が非常に低いのも、このような間違った中小企業支援に起因する。
あと、産総研(電総研)のプール金問題を暴いたのがこの人だったとか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 図書館
感想投稿日 : 2013年7月23日
読了日 : 2013年7月23日
本棚登録日 : 2013年7月21日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする