原題 LES ENFANTS TERRIBLES
やるべきことをやるのが大人で、やりたいことをやるのが子供。イギリスの格言だったかな?紳士の定義だったような…。
大人は誰しも初めは子供だった、と言ったのはサン-テグジュペリですが、コクトーは永遠の子供を詩ってみせた。
純粋で無垢なまま。まさに詩の表現そのもの。
エリザベートとポールの姉弟は破滅したようで、してないんじゃないかな。当然の帰結のようで、行き着く先は望んだところ、だったように思える。
みんな子供の頃には自分だけの世界があったはず。望んで大人になったわけじゃない。今思えばすごく不安定だけど、安らぎも確かにあった。
自分だけの、自分だけが理解できる世界。世間のルールなんて知らない。そこだけで生きられるなら、もう何もいらない、というような。
自分の思い通りにいかないジレンマ、他人が意のままにならないストレス、どうしようもないことに悲観し、躊躇なく自らの命を絶つ。
欲望に忠実で、美しいまでに迷いがない、怖るべき子供たち。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年1月31日
- 読了日 : 2021年1月31日
- 本棚登録日 : 2021年1月31日
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