モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか

  • 講談社 (2010年7月7日発売)
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人間のモチベーションの本質の一側面に触れられる本だと感じた。「外的な報酬として金銭が用いられる場合、人間はその活動自体に本心からの興味を失う」という記述が衝撃だった。内発的動機付けと、外発的動機付けの根本的な違いがわかる本。

印象に残ったところメモ。
- 結果を求めるのでなく、そのプロセスを正しく踏むことが大切。
- 外的な報酬として金銭が用いられる場合、人間はその活動自体に本心からの興味を失う。
- 人間には新しいことややりがいを求める傾向、自分の能力を広げ、発揮し、探究し、学ぶという傾向が本来備わっている。
- 交換条件付きの報酬は自律性を失わせる。
- 報酬は思考の幅を狭める。
- 目前の課題が型通りの手順でできるならば、外発的動機付けの手法は有効。
- 人は生来、有能感、自律性、関係性という3つの心理的欲求が備わっている。自律性を発揮し、自己決定し、お互いに繋がりたい。
自らの意思で行動を決める。意義あることの熟達を目指して打ち込む。さらなる高みへの追求を、大きな目的へと結びつける。
- タイプIの特徴は後天的に身に付けられる。長期的にはタイプXをしのぐ成果を上げる。
- 高い目標を成し遂げるには、才能と同じくらい根気と根性が必要になる。
- マスタリーは漸近線、どうしても得られないからこそ達人にとっては魅力的。
- フローのない生活を送っていると体調が悪くなる。フローは魂にとっての酸素。
- 豊かさを求めて外発的目標を高く掲げる人はその豊かさを手に入れる可能性が高い。それでも彼らはやはり幸せでない。
- 人生で最も豊かな体験は、他人からの承認を声高に求めている時ではない。自分の内なる声に耳を傾けて、意義あることに取り組んでいるとき、それに没頭しているとき、大きな目的のためにその活動に従事しているとき。
これは嫌われる勇気と同じ結論。本質は承認欲求にあるのではなく、内発的に生まれてくる。目的を達成するために行動し、貢献感を感じられるかが大切。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年7月19日
読了日 : -
本棚登録日 : 2023年7月19日

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