The Runaway Bunny: An Easter And Springtime Book For Kids

  • HarperCollins (2017年1月24日発売)
3.85
  • (6)
  • (6)
  • (7)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 57
感想 : 11

◆白黒ページでこうさぎが「にげちゃうよ」と仕掛け→カラーでお母さんうさぎが「つかまえちゃうから」と落とす繰り返しで進行していく絵本。
◆こうさぎがお母さんにかまってほしいという前提、鬼ごっこやかくれんぼのつもりだったら、こんなに蜜のように甘く微笑ましい時間はない。母親の元に戻る場面が色彩豊かに描かれていることからも、そう読むのが普通だろう。けれど、萩尾望都や山岸凉子の読者ならヒヤリとするはず。
◆ネガポジ反転してどちらにも読めるあたり、母子の関係の本質をまさに捉えているとも言える。真実をついたおそろしい作品。
◆感想UP後にYou Tubeで読み語りを聞きながら読んでみたのですが、その中に母子の音声が入っているものがありました。聞いている子どもは、母親が子うさぎを捕まえるカラーページではむしろ親目線で隠れている子うさぎを探すのを楽しんでいるようでした。もともと目で一人読みする絵本ではなく、やりとりを楽しむ絵本なのかもしれません。うまく言えませんが、readではなくplayのための絵本なのかも…と。なんとも不思議な1冊ですね。
【2014.04.19】

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本
感想投稿日 : 2014年4月21日
読了日 : 2014年4月19日
本棚登録日 : 2014年4月21日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする