レトリック認識 (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社 (1992年9月4日発売)
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本棚登録 : 546
感想 : 16
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黙説あるいは中断:意味の産出を読者に分担させる
ためらい:相対化し、印象づける
転喩あるいは側写:相を転じて見せる
対比:類義関係に対義を見出す
対義結合と逆説:意味接続の常識に反逆する
諷喩:ふたつのものがたりが並行する
反語:意味を反転させる
暗示引用:受け手を選別し、理解を求める

ふだん何気なく読んでいる文章には
こんなに技法が使われていたんだ!と目からウロコ。
名前は知らないけれど浸透しているレトリックの多いこと。
文章術みたいな感じで易しく読めます。
「おなじ類義語の対が、コンテクストによって設定された対比的な席に座を占めたとたんに、臨時の対義語となる……。しかし、どちらのことばも意味が変わりはてたというわけではない。ただ、着席する位置が、並んでいるかわりに、向かい合わせだったのである。」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文芸以外
感想投稿日 : 2010年9月5日
読了日 : 2008年4月16日
本棚登録日 : 2010年9月5日

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