律儀で、とても細くて、言葉を疎かにしない人。『まじまさん』はきっと、一般的に言えばとても変わっていて、簡単に好きになれる人ではないんだと思う。それでもその人のことを心から好きと思える瞬間というのは、自分の中に新しい自分みつけたような気がして、世界が一変するような心地になる。これは相手が人に限らず、景色だったり誰かの言葉だったり、映画や本だったりなんでも起きうることなんだけど。そういう出来事がたくさんあると、ぼんやりとしていた自分の形がはっきりしてくる感覚がある。恋愛の甘さというより、報われる恋というより、日常に溶けきってしまっている『私』を救ってくれる物語だったのかなと思った。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2022年11月14日
- 読了日 : 2022年11月14日
- 本棚登録日 : 2022年11月3日
みんなの感想をみる