女ぎらい――ニッポンのミソジニー

著者 :
  • 紀伊國屋書店 (2010年10月6日発売)
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本棚登録 : 1216
感想 : 141
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「東電OL事件」に関するものを読み漁る日々
なので 前半は斜め読み
後半4章のみの感想

各章でとりあげた作家の描くミソジニーについて丁重に解説されていておもしろかった
今後 その作家たちの作品を読むときに思いだす楽しみが

11章 女子校文化とミソジニー
負け犬の遠吠えを書いた酒井順子が登場したとき
男の視線を意識しない女の書き手がついに登場したとの感慨をおぼえた

中村うさぎは女子高文化で生き残るための「姥皮をかぶる」というツールを紹介
「私という病」で東電OLについて1章をさいているらしい

男は男同士の世界か男といるときの女しか知らない
女だけの世界で女がどうふるまうのか知らない

12章13章 東電OLのミソジニー
「毒婦たち」で酷評していた佐野眞一の「東電OL殺人事件」の概要を端的に説明
そして あいかわらず鋭く「おとこのひとりよがり」と切り捨て
東電OLの心の闇を理解する試みを放棄し 精神科医の斉藤学にその役割をゆだねる
それは見当違いの解釈をつみかさねるよりよほど誠実だ と言い切る

14章 女のミソジニー
林真理子にとってミソジニーは自分以外の女に向けられたもの
美しく魅力的な女の卑劣さや卑小さを描くのが上手いと評している

ああ 紹介されている本を読みたくなってしまう

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 生き方
感想投稿日 : 2019年10月17日
読了日 : 2019年10月17日
本棚登録日 : 2019年10月17日

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