震災後に地震と放射線について自称「専門家」がメディアを通して人々に解説しているが、はたして彼ら・彼女らは正しいことを述べているのだろうか。
地震については我々は馴染みがあるせいか、3・11の地震を人工地震説だ!と言われても一笑に付すが、放射線や原子力発電所となるとそうもいかないらしい。
例えば、ほうれん草に100gあたり100ベクレルの放射性物質が検出されたので食べないほうが良いとか食べると発がんのリスクが増えるとか専門家が警鐘を鳴らすと人々はパニックに陥りがちだ。
一般のb人々の放射線に対する無知も問題といえば問題であるが、本書は専門家の発言のほうを問題としている。
(余談だが、人々に放射線教育をしなければならない、という趣旨の本は最近良く見ますね)
専門家を自負するのなら、正しい知識とデータに基づく科学的な発言をして欲しいものである。が、本書の主張も一部度が過ぎる記述があるので、注意しなければならない。
本書は、Aという専門家がある雑誌でこんなことを言ってました。検証すると全然ダメじゃん!という構成である。
Aの発言の一部を取り出し、真偽を検証しているため当然Aの発言の意味するところは作者の恣意性が含まれているということである。
もしかすると、マスコミの切り抜きと同じで言っていることが一部しか解釈せれずに、独り歩きしてしまっている可能性はあると思う。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
科学
- 感想投稿日 : 2012年1月23日
- 読了日 : 2012年1月23日
- 本棚登録日 : 2012年1月22日
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