屍の聲 集英社文庫

著者 :
  • 集英社 (1999年9月17日発売)
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本棚登録 : 200
感想 : 23
3

2016年11冊目は1ヶ月の再読期間明け、坂東眞砂子のホラー短編集。全6編。

屍の聲:惚けてしまったおばあちゃんと孫娘の話。ラスト一行で、二通り目の解釈が出来るようになってる。

猿祈願:上司と派遣OLの不倫の果ての話。展開もオチも予想の範囲内ではあったが、30p弱で上手くまとまってる。

残り火:地主一家に嫁いだ嫁の話Pt1。コレはこの中では、一番ベタなんじゃないかな

盛夏の毒:山村で農作業中に毒蛇に咬まれた、新婚夫婦の話。ドロッとした淫靡フレーバーの、ある意味、王道パターン。

雪蒲団:夫の死後、妻の実家へ戻った母子の話。コレは行間に注意しましょう。

正月女:地主一家に嫁いだ嫁の話Pt2。コレも展開&オチは予想の範囲内。

個人的好みは、「屍の聲」「雪蒲団」「盛夏の毒」「正月女」「猿祈願」「残り火」の順かな(?)。

全体として、山村での、土着土俗的な感覚のホラー。短編ながら、伏線が上手くはられている。ただ、それがチョット気付き易いんで、比較的安易に展開やオチが予想出来ちゃうのも事実。その辺で評価伸び悩んで★★★☆☆。

それでも、なかなかで、一晩読了。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年4月5日
読了日 : 2016年4月5日
本棚登録日 : 2016年4月4日

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