上巻も良かったが、下巻の怒濤の展開。
まさに息つく暇も与えず、一気に最後まで読ませた。
物理的に、精神的に、大切なものを失った家族の物語。
上巻もひどい喪失の話であったのだが、下巻も下巻でなかなかに悲壮な展開が待ち受けている。
ただ、それを単に悲劇的な雰囲気としないのが、上巻であれば犬のソローであったり、下巻であれば熊(に扮したスージー)の絶妙な割り込みにあり、この設定は読み終わって全体を思い返して、あらためてすごいなあ、と。
色々な喪失を乗り越え、最後は再生に向かっていく。
途中の破天荒な展開からのこのおだやかな結末よ、という突っ込みはありつつ、でもほろりとさせられる。
アメリカ文学の金字塔、なるほど、堪能。
よかった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年6月5日
- 読了日 : 2023年6月5日
- 本棚登録日 : 2023年5月28日
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