堀江敏幸さんが選んだ今年度の第20回「ドゥマゴ文学賞」受賞作品ということで話題を呼んだもの。そこそこのルックスと現役の大学院生という売りに加えて、詩人や仏文翻訳など華麗なる文学一家という背景もあって一層の話題を提供している。で、この作品だけれど、古めかしい言葉を多用していながら語るべき内容は曖昧模糊。読み始めてすぐに頭痛を起こしてしまいそうだった。冒頭の一行に「…結局一頁として読み進められないまま、もう何日も何日も、同じ本を目が追う。」とあるけれど、まさにこの本がそれ。上滑りで、自己陶酔したかのような作品で、残念ながら好きになれない。
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- 感想投稿日 : 2010年12月14日
- 読了日 : 2010年12月14日
- 本棚登録日 : 2010年12月14日
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