若干ちょっと、気になるニホン語

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  • 筑摩書房 (2013年1月9日発売)
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感想 : 9
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「若干ちょっと、、、」という枕言葉がタイトルの頭についた一冊。筑摩書房発行の「文學界」に長期連載されているコラム「ニッポンの名文」に加筆訂正を加えて収録。

2003年~2012年4月号分とあるから、10年がかりの労作(?)ということになる。イラストでコラボ的面白さを提供しているのは南伸坊さん。

日本語というものが時代と共に変わってきていることは事実なのだが、このところの乱れは目に余るという論調。たしかに我々が小学校で習っていたような日本語は、いまや時代遅れの感がある。

手紙の時代からメールの時代へ、固定電話からケータイ、そしてスマホへと情報伝達の手段が変わってきたことを考えれば、そうした変化もありなのだろう。山口さんは、そうした時代の変化を先取りしたような日本語の変化を、国語辞典の編集者もかくや思わせる熱心さで、丹念に拾い上げていく。

新聞雑誌は当たり前、TVCMや広告チラシ、そして街の看板のたぐいまで、探偵のごとく目を光らせてチェックするその姿は、まさに言葉の蒐集家である。豊富な事例、具体例がいくつも開陳されて、なるほどと思わせる説得力。ここまで我が日本語は乱れているのだぞという指摘にはうなずかざるを得ない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2013年5月1日
読了日 : 2013年5月1日
本棚登録日 : 2013年5月1日

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