クッツェーのデビュー作。
ベトナム戦争を巡る前半と18世紀のアフリカを巡る後半、異なる2編が含まれる。暴力、「バーバリアン/下流民族」との対峙、荒涼とした土地で飢え渇きながらものを食らい生き抜こうとするリアリティ、性といったテーマ、複数の「クッツェー」を登場させる語り部の設定…後に続く夷狄、マイケルK、恥辱などを想起させるテーマが詰まっている。
しかし読みづらい。簡潔な文章にたどり着く前の、作家でビューの気負いというべきか。訳者後書きが読書の助けになる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
海外
- 感想投稿日 : 2017年11月8日
- 読了日 : 2017年11月8日
- 本棚登録日 : 2017年10月3日
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