オブリヴィオン (光文社文庫 と 22-3)

著者 :
  • 光文社 (2020年3月12日発売)
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本棚登録 : 362
感想 : 38
4

妻・唯を殺害した罪で服役後、
三十七歳の吉川森二は、他人との交流を拒み孤独に生きることを決めた。
何より大切だった唯とその兄の圭介との絆は失われ、
一人娘の冬香からも激しく糾弾される森二を、新たな試練が次々と見舞う。
オブリヴィオン=忘却と赦し。赦されざる罪を犯した男に、救済は訪れるのか。
闇の中でもがき生きる人間の痛みと希望を描く、


本当に人間の後悔を描くのが上手い。
過去を引きずり孤独に苛まれながらも、
すれ違う心を通わせたいという人間の弱いところを炙り出すのが上手い。
こちらの感情が嫌でも揺さぶられます。
登場人物のひとつひとつの発言や行動、描写がグサグサと刺さります。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2022年2月26日
読了日 : 2022年2月26日
本棚登録日 : 2022年2月26日

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