センス・オブ・ワンダー (単行本 --)

  • 筑摩書房 (2024年3月23日発売)
4.20
  • (9)
  • (2)
  • (3)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 285
感想 : 10
5

憑き物が落ちたような感覚。

人間は美しい自然を搾取するだけの醜い存在だと思い込んで、自分が人間であることに対して嫌悪感や罪悪感を溜め込んでいたことに気づいた。

確かに人間による環境破壊は、無くしていかなければならない。ただ、人間が作ったもののおかけで思いがけず住処を得る生き物もいて、人間の行いが必ずしも悪いものではない。
自然は「美」、人間は「悪」という単純なものではなく、それぞれの生き物の営みが持ちつ持たれつで奇跡的に調和しているのが自然だと、考えてみれば当たり前のことを教えてもらった。

私も生きていていいんだ。

今まで抱えてきた重い荷物を下ろしてもらったような、軽やかな心持ちに自分でも驚いている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年4月29日
読了日 : 2024年4月29日
本棚登録日 : 2024年4月29日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする