なんでもわかるキリスト教大事典 (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2012年4月6日発売)
4.00
  • (13)
  • (19)
  • (6)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 342
感想 : 22
4

新潮OH!文庫『知って役立つキリスト教大研究』の、お引っ越し+増量+改題版なので、主な感想は旧版に。

カトリック・東方教会・プロテスタントと、その中の各宗派の流れが丁寧にまとめられていると思う。それぞれの教義や学説の細部を知りたいかたには向かないと思うので、そこはあくまで概観として。それにしても、相変わらず詳しい。

カトリックはヨーロッパ文化の必須事項なので、美術などから知識を得られることも多いから、そこに興味のある人は、読むのはこの本じゃなくてもいいと思う。でも、プロテスタントは、簡素を旨とするためか、意外とソースが少ないから、そこにはものすごく効いてくる。アメリカの政治(特に911以降の福音派がらみ)や文学の流れをみるときには、予想以上に役に立つ(と思う)ので、そこに注目されているかたは、お持ちになっていたほうがいいように思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクションも好き
感想投稿日 : 2012年4月18日
読了日 : 2012年4月18日
本棚登録日 : 2012年4月18日

みんなの感想をみる

コメント 4件

猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2012/04/18

今朝、談話室の「キリスト教神学のこれは読んどけ」で、質問者の方は一般書だと物足りないのかも知れないなぁ~と思いつつ、参考サイトを挙げたのですが、実際は講義されても判る自信無いです。
でも「聖書」と「シェイクスピア」は必須教養だからお勉強しなきゃ←嘘です、レファレンスブック買うだけ。

Pipo@ひねもす縁側さんのコメント
2012/04/18

私もギリシア・ローマ神話、シェイクスピア・・・と、レファレンス長者ですよ。キリスト教に関しても、一般書で足りる私は、これと何冊かで十分です。内容的には、もう少し突っ込んだことを知るために、佐藤優さんの著書もいいと思いますが、パラ見レベルで撃沈したままです。

それとは別に、神学論争はディベート技術の基本なので、欧米の大学では、神学をそういったスキル養成科目のひとつとして選択する学生が多いというのも聞いたことがあります。

猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2012/04/19

「神学論争はディベート技術の基本」
ナルホド!読み方の道筋が判り易くなった気がします。
「レファレンス長者ですよ」
知りたがりの宿命みたいなものですね。

Pipo@ひねもす縁側さんのコメント
2012/04/19

神学論争=己の存在意義をかけた戦いなので(と思う)、まったくアウェイの人間が、「ディベート術」として、ちょこちょこっとかじっただけでは勝てませんね~。

レファレンスに限らず、興味のある本があれば、その周辺本に興味がまたわき、つながりを楽しむ日々です。今日は何にしようかしら。

ツイートする