なにがしかの給金を、決まったところに通って得ている者にとっては、実にイタいタイトルです…でも、もう慣れちゃってますわよ(笑)。
週刊新潮のエッセイをまとめた好評の?シリーズ。由香さんの相変わらずの、ゆるめの会社員ライフが笑えます。さすが、あの岸本佐知子さんを生んだ、というか採用した会社だ(笑)。いずこの業界も、人事考課ってのはねぇ…。でも、それは由香さんがダメ会社員なんじゃなくて、マネジメント力や企画力・目標達成力総合判定!的な、「チーム内指導者養成」用の考課では測りきれないからじゃないのかなー。放し飼い状態で、健康食品の面白広報活動させといて、それで「ウチのものさしでは評価できない」って言っちゃうんなら、評価する側は、「そんな課外活動まがいの仕事はおやめなさい!」と言うべきなんじゃない?なんて、ちょっとマジメに思ってしまう。
そうはいっても、会社のみなさん・ご家族ご友人オールスターキャストで登場の、個人情報ダダ漏れエッセイの面白さは最高!広告代理店でのあいさつ、ただ者ではないユーモアだし、筆致も観察眼が鋭くてリズミカル。「キャバクラ課長のボルドーだより」、面白すぎ!人事考課でマジメに考えた自分が、どうでもよくなっちゃうよ(笑)。「マカ」の、水戸黄門の印籠なみのフリーパスさにはいつもながら衝撃。今風ネタ、「草食男子」も…でも、そこって、草食じゃなくってボンクラっすよ!
冷静に考えれば、「そりゃアンタが恵まれた会社にいるからだよ!」というリアルツッコミがそこここから起こるような気もいたします(私もちと思う:笑)が、これは仔マンボウのプカプカ、バタバタの日常を楽しむ本だと思いますので、そこはちょっと放っておかれたほうがいいと思います。躁鬱のお父様との長いお付き合いによる、心の健康についてのパートも温かくて、仕事歴の長くなってきた勤め人(特に女子)には、いろいろ軽くやり過ごすためのネタも詰まっており、楽しく読めました。とりあえず、今日もお仕事〜。
- 感想投稿日 : 2010年6月18日
- 読了日 : 2010年6月21日
- 本棚登録日 : 2010年6月18日
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