ミゲル・ストリート

  • 岩波書店 (2005年2月24日発売)
3.74
  • (6)
  • (8)
  • (7)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 71
感想 : 10
5

トリニダード・トバコ出身のノーベル賞作家ナイポールの描く、トリニダード・トバコのスラム街ミゲルストリートのお話。
各章は、ミゲルストリートの奇妙な住人たちの物語で構成されている。
「なまえのないもの」を作り続けている大工、世界一の詩を書き続ける詩人など、夢を捨てきれない人生の敗残者とも思われるような人達。
どれもこれも悲惨な状況なのに、なぜか明るくてあたたかい。こんな生活も悪くないなと思ってしまったりもする。

この感じ・・なんだか記憶にあるなあと・・・中場利一氏の岸和田少年愚連隊のシリーズに近いのかもしれない。
あの作品も、カオルちゃんやらイサミちゃんやら、けったいな登場人物のオンパレードだった。

最近読んだ小説の中ではNo.1な作品でした。オススメです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 90文学
感想投稿日 : 2012年4月11日
読了日 : 2012年4月11日
本棚登録日 : 2012年4月11日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする