・人は日常の多くの場面で、お金に関する心理的過ちを犯す。例えば、普段は節約しているのに、カジノで大金を使ってしまう。こうした矛盾が起こるのは、カジノでの出費を、生活費とは別の「心の勘定科目」に仕訳しているから。
・モノやサービスの価値は、単体で計るのが難しいため、多くの場合、競合製品などと比較する(相対性)。ただし、相対性で価値を検討する際は、その金額で買えるすべてのものと比較しなければ、正しく計れない。
つまり、お金に関する決定を下す際は、機会費用について必ず考える必要がある。だが、多くの人は考慮していない。これが判断を間違う大きな原因である。
・今日、ビットコインやアップルペイといった新しいシステムが次々に登場している。これらは、私たちにより多く、より簡単にお金を使わせようとするため、支出行動に拍車がかかり、お金を使いすぎる恐れがある。
お金を賢く使う方法として、次のようなことが考えられる。
└機会費用を考えるための計算を行うアプリなど、消費者の助けになるツールや金融の環境をデザインする。
└お金を使う時間枠の表現(時間、週、月、年など)を工夫する。例えば、退職後の収入を全額ではなく月額で示すと、貯蓄が足りないと感じ、貯蓄額を増やさねばと考える。
お金の問題における最大の敵は、外部要因ではなく私たち自身。まずは自らの欠点を理解し、認識すること。
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- 感想投稿日 : 2019年8月21日
- 読了日 : 2019年8月21日
- 本棚登録日 : 2019年8月21日
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