茶色の朝

  • 大月書店 (2003年12月8日発売)
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感想 : 155
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「思考停止」の恐ろしさを突きつけられる。

何の疑問を持たず誰かが決めたことに従うのは、一見すると楽かもしれない。周囲と同質化し、浮くこともない。疎外感を感じることもない。

けれど、一見すると自由に見えるこの自由は、真の自由ではないのではないか。

決めたのは誰か?なぜそう決まったのか?それによって不利益を被ることはないのか?など、問い続けることによってのみ、本当の自由を得られるのだと思う。

ハンナ・アーレントの有名な言葉、「悪の凡庸さ」、大衆の思考停止こそが社会的罪、が頭をよぎる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 生と死
感想投稿日 : 2023年2月17日
読了日 : 2023年2月16日
本棚登録日 : 2023年2月16日

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