ワルツを踊れ Tanz Walzer

アーティスト : くるり 
  • Viictor Entertainment,Inc.(V)(M)
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本棚登録 : 795
感想 : 104
5

素晴らしいアルバムだ。

ライブのオーケストラアレンジになるとより一層素晴らしい。

拍手したくなるくらい素晴らしい。

さっきから「素晴らしい」しか言っていない。

メロディがポップというよりもクラシック
音楽がクラシックに戻ったのか、
クラシックが現代に追いついたのか

そういう溶け合いを聴くに
吉田兄弟とかレフレールとか和楽器バンドとか
そういうところに、彼らは辿り着いたような気がする
というより、音楽が。

彼らは音楽に、その可能性を見出して、体現したのだ。

やはり、素晴らしい。

理数や物理で定義や定理を発見してしまったくらいの功績で、受賞されてもいいくらいだ。

―――――――

小屋の中息を引き取った少年
鳴りやんだ昔のオルゴール

落雷の後にバラが咲く
少年の故郷の歌
ブレーメン君が遺した歌

渡り鳥飛んで行け
そう 行かなくちゃ

今ならまだ 間に合うはず

雨の日も 風の日も
シャボンの泡のよう
水溜りは希望の光を放つ

皮膚感のない呼吸
心の隙間

大切な時間止めてララバイ

時計が数む
一秒の隙間に
涙が零れ落ちる

キスはいつでも塩辛い
張り裂けそうだよ

飛べないまま

呼吸がとぎれとぎれ
泣きながら胸に飛び込む

星の欠片を集めたら
バス停まで手を振らないで

一度きり
二人の別れ

明るい話をしよう
この恋が冷めてしまわないように

まあるい涙よ 飛んでいけ

涙拭いて 眠ろう


―――――「ワルツを踊れ」に寄せて

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 音楽
感想投稿日 : 2019年5月23日
読了日 : 2019年5月23日
本棚登録日 : 2019年5月23日

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コメント 1件

5552さんのコメント
2019/06/05

大野弘紀さん、コメントありがとうございます。

実は大野さんのレビューを拝読して久しぶりにくるりが聴きたくなったのです。(いいねは押し忘れてしまいました)
熱心なファンではありませんが若い頃から好きでした。
今、このアルバムを聴いてみて懐かしさと嬉しさで胸がいっぱいになっています。

大野さんのおかげでくるりと再会できました。

素敵なレビューをありがとうございました。

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