ものの大きさ: 自然の階層・宇宙の階層 (UT Physics 1)

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  • 東京大学出版会 (2006年10月1日発売)
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感想 : 6
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素粒子から宇宙まで。この世界の階層構造を読み解く,まことに「スケール」の大きな本。
「宇宙の起源に迫るには素粒子論が不可欠」というよくある話にとどまらず,数式を用いてもっと興味深い事実も教えてくれているのがいい。それも,高校数学を履修していれば充分追えるくらいの内容だ。
特に第4章「微視的世界と巨視的世界をつなぐ」で,微視的世界の基本定数から天体のサイズを導きだしてしまうのは驚いた。恒星や白色矮星,中性子星や
銀河の質量が,陽子や電子の質量に重力/電磁力の結合定数比を組み合わせることでざっと評価できてしまうなんて。ミクロとマクロはこんなに密接につながっているのか…と感銘を受けた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 物理・宇宙
感想投稿日 : 2014年12月8日
読了日 : 2014年12月8日
本棚登録日 : 2014年9月29日

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