新・UFO入門: 日本人は、なぜUFOを見なくなったのか (幻冬舎新書 か 3-1)

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  • 幻冬舎 (2007年5月1日発売)
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 UFOという口承文芸をめぐる文化史。UFO問題の本質は,UFOが来てるか否かってことよりも,UFOビリーバーのクズ言説がなぜ人を惹きつけるかということ。
 UFOの歴史は浅い。1947年6月に起きた最初の目撃事件,ケネス・アーノルド事件はUFOマニアくらいにしか知られていないのに,翌月のロズウェル事件は人口に膾炙している。なぜ?それは,米陸軍が墜落したUFOから宇宙人を回収したというショッキングな事件だったから。
 他にも宇宙人に連れ去られたとか,宇宙人とセックスしたとか,奇想天外な話がUFO業界では好まれて広まってきた。特にブラジルでそういう話が枚挙にいとまがないとは寡聞にして知らなかった。さすがラテン系。とんでもない話が好きなのかな。
 とはいえ日本でも結構な人々がUFOを結構真に受けていたそうだ。三島由紀夫とか。『美しい星』の火星人,土星人,木星人,水星人は「太陽系のすべての惑星には宇宙人が住んでいる」というアダムスキーの思想を反映してる。それを知らない文学評論家は勝手なことを言ってると不評だったらしい。ちなみに三島由紀夫はUFOを呼ぶ観測会とかにも顔を出したりしてたとか。
 アダムスキーっていうのは,宇宙人にUFOに乗せてもらって金星とか行ってきた人。いわゆるコンタクティで,未だに信奉者がいっぱいいるらしい。あの典型的なUFOの円盤の形状も彼が言い始めたそうだ。 アダムスキー型とか言うそうだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 情報・メディア
感想投稿日 : 2012年6月29日
読了日 : 2012年6月29日
本棚登録日 : 2012年6月10日

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