感染症医が教える性の話 (ちくまプリマー新書 269)

著者 :
  • 筑摩書房 (2016年12月5日発売)
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本棚登録 : 104
感想 : 15
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内容は中高生(高校生?)向けの性教育。
医者だし性感染症の知識と防衛策についてがメインかなと思ったら,そのかなり上を行っていて,「絶対恋愛」という恋愛論を展開していく。一人を一生涯愛し続け,自分より相手を優先するべし,と。
感染症のリスクを極小化するには,感染源との接触を断てばよいのは自明の理。性感染症も同じで,リスクをなくすには,誰とも一切の性的接触をしなければいい。しかしそれでは人生つまらない。
性愛は悪いものではなく良いものだ。抑えられない衝動もあるだろう。
そこでその相手をただ一人の人に限って,誠実におつきあいをするなら,その愛の価値はいっそう高まるし,おまけに性感染症のリスクも低く抑えることができる。まさに一石二鳥!
そしてその生涯の愛を見極めるためには,ある程度大人になっていなくてはいけない。なので君たちくらいの年齢でのセックスはあまりおすすめしない。でも禁止はしないから,予防策はしっかり教えておくよ。
…まあ正論だけど,中高生相手に「絶対恋愛」とか言えるのってなかなかすごいと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 教育・子供
感想投稿日 : 2017年3月12日
読了日 : 2017年3月2日
本棚登録日 : 2017年3月2日

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