生きるということ

  • 紀伊國屋書店 (1977年7月25日発売)
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感想 : 32

大学の先生が時々この本から言葉を引用して印象的だったので読んでみた。

書名の通り、生きるということを考える上では必読なんじゃないかな。(ちなみに原題の″To Have or To Be?″の方がよく内容を表しているとは思う)

HaveかBe、どちらを選択して生きているかを常に自分に問うていかなきゃいけない。そしてこの選択にこそ、生きる意味がある。資本主義社会を生きる我々はよく考えなきゃいけないことだろう。

特に面白いのは以上のことを、心理、宗教、言語、政治など様々な観点から切り込んでいきながら、理想的なBe社会はどのように構築していくべきかという提言もなされているところ。この中にはハッとさせられた箇所がたくさんあり、とても勉強になった。

同著者の『自由からの逃走』とともに、ぜひともご一読あれ!

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メモ
・授業は予習し、自分の課題点を洗い出して聴講。そこには内的な変化。
・知っていることを忘れるのではなく、知っているということを忘れる。
・執着→自由の拘束→自己実現の妨げ
・何をすべきかではなく、何であるかを考える
・概念化→持つこと
・分け与え他人と一体化したい&持ちたいという相反した欲求
・エピクロス「私たちがいる間は死はまだ来ていないし、死が来た時には私たちはいない」
・キリスト教の普及→自分の代わりに愛してくれるイエスを信じることで競争などの罪悪感を紛らわす

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年12月30日
読了日 : 2020年12月30日
本棚登録日 : 2020年12月30日

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