愛国奴

著者 :
  • 駒草出版 (2018年5月30日発売)
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本棚登録 : 47
感想 : 7

照一は郵便代行業をつつましく営んでいたが、知り合いの書店員に誘われ、保守系団体に顔を出すようになる。そこで自称保守派の人間達と付き合ううちに、このレベルなら自分でもそこそこ行けると、ウヨ系企業の懸賞論文に応募し、入選する。さらには桜チャンネルという保守系CSTVに出演し、対談等をこなすようになる。
しかしその世界には、反米保守は殆ど見かけられず、多くは反中国・反韓国のレイシスト達の巣窟であった。
照一はそこを自身の副業と割り切り、単行本まで出版し、出世していく。
照一以外、最後には低レベルの派閥争いに、しょうもない結末を迎える。小説としては盛り上がりに欠けるものとなった。
だが、安倍を崇拝する自称保守派や、最近見かける、けんとなど外人河原乞食一派の世界を把握した著者ならではの小説となっている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年8月21日
読了日 : 2018年8月21日
本棚登録日 : 2018年6月18日

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