おもろい、三島由紀夫おもろい。
ミステリーとか読んでいると、文章というよりも、むしろ物語を読んでいる感があるんだけど、この作品とかは文章そのものを読んで、その言葉使いとか表現の巧さとかで楽しんでいる。
だから楽しめるかどうかは文章にかかるところがある。
文章には疎い俺ですが、三島由紀夫の文章は綺麗だと思う。まだ2冊しか読んだことないけれど。
とても繊細。そのきめ細かさが、純粋な恋愛をより際立たせる。
「女神」も面白かったけれど、「恋重荷」「侍童」「朝の純愛」の3作品が特に良かった。
「侍童」中の「目が見上げていないが、唇が星空を見上げている。」という表現がめっちゃ好き。脱帽。
若さへの捻じ曲がった執着を描いた「朝の純愛」。出会った当時の若い姿を頭に描いて接吻する夫妻。愛しているのは今の相手ではなく、若かった時の相手の幻影。果たしてこれは異常と言い切れるのだろうか。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
純文学/古典
- 感想投稿日 : 2011年7月2日
- 読了日 : 2011年7月2日
- 本棚登録日 : 2011年7月2日
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