舞姫,うたかたの記 (角川文庫クラシックス も 1-1)

著者 :
  • KADOKAWA (1968年5月30日発売)
3.08
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本棚登録 : 200
感想 : 17
4

ぅーむ。
表紙が全然違う…。
まぁ、まだ値段が340円だった頃の本ですからね…仕方あるまぃ。ブクログの本棚、表紙の年代も指定できればベストなんですけどね。出版年の登録などで。

さて。
中学生くらいに、こういう文学作品はよく読んでいたのだけれど、大人になってから戻って読んでみると、いろいろ感受性が広がったものだ、と思う。
正直、森鴎外がこんなに情緒あふれる作品を残している人だとは!
あまり意識していなかった。
どんだけロマンティック。
それは、もちろん、ストーリーも情熱的なのだけれど、何というかそういうことよりも、「表現がロマンチック」。自然の様子を描写する、その中に、何か、表現の仕方に、情緒があふれているなぁと感じました。




<こっからネタバレ>
舞姫。こんな話だったか…完全に忘れていましたが。
ドイツで、路上で泣いている美しい少女に出会う主人公。その悲しい様子が捨て置けなくて、助けるところから、交流が始まり、初めは非常に清い付き合いだったけれども、そのうち深い中に。
ただ、その少女が、踊り子、という、当時いやしいとされる職業に就いていたために、周りから疎まれ、主人公は官職でドイツに来ていたのだが、その職も解かれ、路頭に迷いかける。
それでも、貧しいながらも少女と幸せに生きていたところ、日本から大臣出張の折に翻訳などで手伝いをしたら、腕を認められて、復職のチャンス到来。ただし、条件は、少女と縁を切って日本に帰ること。
悩む主人公。
だが、結局、日本に帰ることを選び、それを少女に伝えるタイミングを計りかねていたところ、病に倒れて離せない状況であったことから、主人公の友人が先に少女にその事実を伝えてしまう。
その瞬間少女は…発狂。見る影なし。子どももお腹に宿していたというのに。
主人公は、補償はすれど、そのまま結局日本に帰りましたとさ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2014年6月9日
読了日 : 2014年6月9日
本棚登録日 : 2014年6月9日

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