文藝百物語

著者 :
制作 : 東雅夫 
  • KADOKAWA (2001年9月1日発売)
3.56
  • (14)
  • (13)
  • (30)
  • (1)
  • (3)
本棚登録 : 150
感想 : 19
5

 時は1997年3月17日夕刻。東京根津の路地裏にひっそりとたたずむ古旅館の一室にて、伝奇&ホラー小説の第一線で活躍中の作家八名と製作スタッフによる「百物語」が催された。
 古式ゆかしい儀式に則って「結界」を張り、外界との「通路」となりそうなものは全て排除し、それでも不安を抱く者は各々「お守り」の類を携行し、夜会の幕は開かれた。
 この本は、その「百物語」怪談会の模様をなるべく忠実に再現した、記録物語である――。

 いやー、面白かったです。有名度「AAA+」級の怪談から初めて目にする世にも奇妙な話まで、バラエティに富んでいて最後まで飽きさせませんでした。
 特に各章の扉に書かれている、夜会の最中に起きた様々な出来事は、軽はずみに「百物語」をしてはいけない、と思わせるほどです。

 これを読んでますます、「百物語」を開きたい、と思う人は、なかなかの猛者ですな。
 私は誘われても絶対参加しないぞ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本#910:怪談
感想投稿日 : 2012年3月4日
読了日 : 2012年3月4日
本棚登録日 : 2012年3月4日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする