地球にちりばめられて

著者 :
  • 講談社 (2018年4月26日発売)
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本棚登録 : 1338
感想 : 100
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未来の架空の不思議な話。
ファンタジーのような、哲学のような…。

ちょっと読み慣れない文章で、多少流し読みしてしまったが
地球上の色々な人達が、国という概念から離れて、出会い繋がっていくのが面白かった。
言語、絵画(モネ)、原子力発電、などのキーワードももまた、ちりばめられている。
話が進んで行き、これからどうなる?というところで、唐突な感じで物語は終わる。
やっぱり、普段読む小説とは違う、食べたことのない料理のよう。
不思議な面白さだ。


特に、印象に残ったのは、留学中に自分の国(中国大陸とポリネシアの間に浮かぶ列島)が消えてしまって、帰る事の出来なくなったHirukoという女性だ。

覚えておきたいので、彼女の言葉の部分抜粋
<子供の頃は「不法滞在の外国人」と聞くと、遠い国の悪い人の話だと思っていた  が、今は、自分自身がすぐにそうなってしまう。よく考えてみると地球人なのだから、地上に違法滞在するということはありえない。>

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年4月3日
読了日 : 2023年4月3日
本棚登録日 : 2023年4月3日

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