それをお金で買いますか――市場主義の限界

  • 早川書房 (2012年5月16日発売)
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「ハーバード白熱教室」「これからの『正義』の話をしよう」のマイケル・サランデルの経済と市場と倫理の話

何度も読み返したり、読み直したり、考えたりしすぎてなかなか読み終わらなかったけどやっと読み終えた~というか読んだだけなのかもしれん。

私たちの生活に密着した「市場主義」
世の中にお金で買えないものはない?ある?
買えるもの
・刑務所の独房 1晩82ドル
・インドの代理母による妊娠代行サービス6250ドル
・絶滅の危機にあるクロサイを射撃する権利15万ドル
・主治医の携帯電話の番号 年に1500ドル~
あとは、逆にもらえる方法
・ダラスの学校で1冊本を読むと2ドルもらえる
・体のどこかに広告を出す777ドルもらえる
などなど…
世の中に値段のついていないものはない…
「需要と供給」「ギブアンドテイク」で成り立ってるならいいじゃん~
これが市場自由主義の世界だ~
という声が世の中にある

いやいや…果たしてそうなんだろうか?
マイケル・サランデルはこの本の中でこういう例を出している
「国立自然公園にゴミを捨てる人に罰金を科す。じゃあ金持ちはお金を払うから国立自然公園にゴミを捨て放題でもいいのか?」

これってすごくわかりやすい

お金払ってるから何してもいいだろ的なことを主張する人はたいがいこんな感じの俺なりの理屈を通す。

「道徳の売買」の恐ろしさ

後半は生命保険の話をしてるんだけど
これもまた考えさせられる

知らないうちに人は「お金」と「市場」に踊らされていて
「道徳」「倫理」を売り買いしているのかも
いや、結局「正義」の話なのか…

いや~この本あと100回ぐらい読まないと
ちょっと私では浅すぎてちゃんと理解できてないかもしれん…
うむむ…また読もう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年8月31日
読了日 : 2021年8月31日
本棚登録日 : 2021年6月20日

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