・「バランスをとる」という言葉からは「ワークとライフは相反するもの」であり、「いっぽうを優先すれば他方がないがしろになる」といった意味合いが感じられる。同じ文脈から「仕事とプライベートはきちんと切り分け、その割合を管理しよう」「新入社員なら仕事7:生活3でもいいが、子供ができたら仕事5:生活5にすべきだ」「仕事8時間、プライベート8時間、睡眠8時間が理想的なワークライフバランスだ」といった話しがでてくる。こうなるとライフを大切にするひとはワークを大切にしていないことになってしまう。確かに時間の使い方は重要な問題だが、ワークライフバランスの本質は「時間の配分」ではない。仕事において、高い付加価値を提供し、成果を上げるためには、広い視野や人脈が必要である。そして、それらは仕事以外の馬で身につくことが多い。つまり、仕事以外の場を大切にすることによって、仕事も短時間で成果を上げることができるようになる。双方をうまく調和させ、相乗効果を及ぼしあう好循環を生み出すというのが、ワークライフバランスの目的。
・ワークライフバランスには、仕事と育児をはじめとした家庭の両立支援制度が整っていること「ファミリーフレンドリー」と男女が同等に活躍できる組織風土が整っていること「男女均等推進」の両方が必要である。ファミリーフレンドリーだけでは福利厚生制度の一環に過ぎず、「男女均等推進だけでは仕事面に偏ってしまう。両方が揃ってはじめて"バランス"あるいは"ハーモニー"を生み出すことが可能となる。
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- 感想投稿日 : 2017年2月27日
- 読了日 : 2017年2月27日
- 本棚登録日 : 2017年2月27日
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