シリーズ7作目。5編の短編集。友達である栄吉は他店に修行へ、兄・松之助も長崎屋を出る。若旦那はなかなか長崎屋から出られないが、彼は彼で少しずつ成長していく。見守る2人の手代の眼差しは暖かい。本作は長崎屋に所縁のある妖も人間もたくさん出てきて騒がしくも楽しい。特に『いっちばん』『天狗の使い魔』が面白い。新参の狐に嫉妬し疎む狛犬、友である管狐に会いたい天狗がお気に入り。ほっこりした。『餡子は甘いか』では全く菓子の才がない栄吉の努力話。まだまだ苦労しそうだが、芯があるなら通すのみ。
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- 感想投稿日 : 2022年3月2日
- 読了日 : 2022年3月2日
- 本棚登録日 : 2022年3月2日
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