いのちはどこからきたの?: 9歳までに伝える「誕生」のしくみ

著者 :
  • ゆびさし (2005年6月1日発売)
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感想 : 8
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 長男は小学校2年生で、学校で性教育をうけているらしい。なるほど、そこでいろいろな言葉を知ってきているのだ。私が小学生の頃には、学校では一切なかった事である。そんなこともありつつ、この本を読んでいった。

 読みすすめていくと、どうもバースエデゥケーションというのは、もちろんながら単なる性教育ではなく、食育や、夫婦関係、人間関係などを含め、生命教育ということだ。
 ここ近年、初めての性的経験は、ますます若年化してきており、性感染病や、望まない妊娠も、大幅に増えているのだそうだ。エイズは、私が十代の頃から話題になりだしたものの、感染率から考えると、ほぼ関係のない病気だと思っていたが、現在ではAC公共広告機構が「見えない連鎖」として、アピールするようになってきているほど楽観視できない状況になりつつある。
 性的経験の若年化は致し方ないとしても、それにより若い命が危険な病気におかされ、子供を産めない体になったり、命を落とすような事になることは、絶対体に避ける必要があると思う。
 少し以前の、男が外で働いて、女は家で家事と、子育てに専念するという家族構成は、高度経済成長における政府の政策だったのだということが書かれていた。男は外の仕事に特化し、家では何もせず休み、また外で高度経済成長のために惜しみなく働くという構造になっていたのだそうだ。
 現代の若者について、社会状況などを把握するため、そして何より命の大切さを伝える手法を学ぶためにも、一読頂きたい本である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2006年3月14日
読了日 : 2006年3月14日
本棚登録日 : 2006年3月14日

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