バンド・オブ・ザ・ナイト (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2004年2月13日発売)
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本棚登録 : 827
感想 : 79
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バロウズやアレンギンズバーグを彷彿させるようなビートニク。しかし、そんな厭世的な世界観とも異なるタダのドラッグ私小説。ラリる事で、社会との関係性や認知バイアスをリセットする。常識なんてものは誰かのでっち上げだというアナーキズムがここにある。何度目だろう。読む度に、気持ちが楽になる。何にもしがみ付かずに生きて良いのだ。死にたい人、断捨離したい人、社会に疲れた人は、この世界に入り込むと良い。きっと全てが馬鹿馬鹿しくなる。

スーツの下にブーツ、飼い猫と兎をラリらせて気付くと生首一つ、妻を含めたスワッピング、そうしたエピソードを包むヘルハウス。やがて、精神病送り、逮捕者、死亡、失踪と居候達は消えていく。このままで良いのか。偶発的に、本能に従い、いいかげんに生きる。社会との関係性のルールの枠内で生きるか、枠外で生きるか。時には、そんな風に生きてみても良いのではないか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年8月20日
読了日 : 2022年8月20日
本棚登録日 : 2022年8月20日

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