さよなら、田中さん

著者 :
  • 小学館 (2017年10月16日発売)
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本棚登録 : 1718
感想 : 274
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鈴木さんが小学生から中学生の間に書かれた5篇の短編集。

よく大人が子供の視点で書く青春小説はあるけれど、子供が子供の視点で大人の話を書くのは初めてだ。
大人の表面だけをなぞって物語風にしてるのじゃなく、これだけ本を読んでる私が話に引き込まれるのだからすごい。

「さよなら田中さん」も良かったが「銀杏拾い」が染みた。お母さんの娘を思う気持ちがぱっとは分かりにくく現れる。お母さんの精一杯を花実も明るく受け止める。幸せって心の持ちようなんだなと思わせられる。

それにしても本のタイトルを「さよなら田中さん」にするセンスもすごいなと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年1月30日
読了日 : 2023年12月7日
本棚登録日 : 2023年12月7日

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