だらしない、回りに流される世之介。でもどこか憎めない。例えば変に真面目なところ。難民に預けられた赤ちゃんを自分で助けられなかったことで、自分は世の中の役に立たないって思い詰めたり普通はしない。
かなりセレブだけど少し変わった祥子に好かれたり、大笑いするようなことはないけど、くすっとするような事ばかりの世之介が愛しい。いや、世之介が愛しいんじゃなくて、同じような時代を過ごした自分を投影させて懐かしく、楽しいんだろう。
世之介が撮った初めての写真は私が見たいという祥子の為に「与謝野祥子以外、開封厳禁」と封をして写真を入れた。悲しい伏線回収だった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2023年8月4日
- 読了日 : 2023年7月10日
- 本棚登録日 : 2023年7月8日
みんなの感想をみる